ボルト
六角ボルト

六角ボルトは一般的にナットと一緒に使用される事が多く、名前の通り頭部が六角形のねじで、一般的には「ボルト」と言えばこの六角ボルトの事を指します。
六角穴付きボルトと違い六角穴が無いので、六角ナットと同様にスパナやレンチを使用して締め付けていきます。六角ボルトに限った事ではありませんが、おねじのついているねじやボルトには「全ネジ」「半ネジ」という種類があります。
「全ネジ」は頭部以下が全てネジ部になっており、「半ネジ」は一部がネジになっていない事を指します。全長が短いねじやボルトは「全ネジ」しかありませんが、全長が長くなれば半ネジと全ネジ両方が存在します。特に六角ボルトは全長が長いものを使用する事が多く、六角ボルトの注文で一番注文間違いが発生しやすいのが、この半ネジと全ネジの間違いです。どちらも規格品なので、六角ボルトに限らず、ねじを実際に見ずに購入する際には注意しましょう
アイボルト

アイボルトは頭部にリングの付いたボルトです。このリングの部分が破断したりリングに変形が生じないように保証荷重が決められています。(同じようにリングの下にめねじがついているものはアイナットと呼びます)
アイボルトの用途の一つとして穴の部分にフックやロープ等を引っ掛け吊り上げたりする場合があります。筐体など人の手では持ち上げられない設備等の上面にアイボルト取り付け、上から吊り上げるというのが最も一般的な用途になります。また、アイボルトにチェーン等を繋げる為に部材側に取り付けられる場合もあります。この場合のアイボルトはものを吊る為ではなくチェーン等を繋げる為に取り付けるので保証荷重は気にする必要はありません。個人でアイボルトを購入した事のある人はほとんどいないと思いますが、実際には街中など様々な場所に使用されています。
Uボルト

Uボルトとはその名の通りUの字形状のボルトで両端におねじが切られています。
他のボルト類が締結する為にボルト自体を回転させるのに対してUボルトは必ずナットを使用し、反対側から閉じるような形で締結していきます。
Uボルトは使用する部材(配管)の直径によって使用するサイズが決まり、呼び径の大きさでUボルトの太さが決まります。また、他のねじ類が「呼び径(m)×呼び長さ(L)」でサイズを表すのに対し、Uボルトを選ぶ際サイズの中から呼び径(m)とサイズを決めます。
寸 切

寸切りボルトは別名長ねじや全ねじと呼ばれている頭部の無いねじです。
他の頭部あるねじは製造段階で頭部を作る為にあまり長いねじ部を作る事ができませんが、寸切りボルトなら長いもので数メートル近くあるものも製造可能です。
寸切りボルトの長さは285mmか1000mmが定尺と呼ばれ一般的ですが、必要な長さでの製造も可能です。
六角穴付きねじ
六角穴付きボルト

六角穴付ボルト(キャップボルト)は円筒形の頭部に六角形の穴が開いているボルトで、締め付けには六角レンチを使用するのが最大の特徴です。
キャップスクリューやソケットスクリューとも呼ばれますが、名称としては「六角穴付ボルト」か「キャップボルト」が多く、何も指定がなければ表面処理は黒染めが一般的です(左写真は生地のステンレスです)。
六角レンチは六角穴付ボルト(キャップボルト)のサイズにピッタリしたものしか使えない為、ボルトを壊すことなく強い締め付けが可能です。力をかけすぎてしまうと六角レンチが壊れてしまうことがありますので注意しましょう。
また、六角穴付ボルト(キャップボルト)は六角ボルトと比べねじ部の呼び径が小さい規格品も多く流通しているのも特徴です。六角ボルト同様規格品で呼び長さが長い場合、半ねじと全ねじがありますので注意が必要です。
六角穴付き皿ボルト

六角穴付皿ボルトは頭部が皿のような形状になっている六角穴付ボルトで、皿ボルトと省略される事もあります。六角穴を六角レンチ等で締め付けていきます。
六角穴付皿ボルトは皿小ネジと似ていますが、六角レンチで締め付けるという特性上、+頭皿小ねじより呼び径の大きなタイプも存在します。
皿小ネジ同様トL寸法は全長になります。必要な長さの六角穴付皿ボルトを購入する場合には注意しましょう。
六角穴付きボタンボルト

六角穴付きフランジボルト

ボタンボルト(六角穴付きボタンボルト)は丸みを帯びた頭の形状が特徴でボタンキャップとも呼ばれています。六角穴付ボルト同様六角レンチで締結していきます。
JIS上の規格よりもメーカー規格のほうが流通しており、頭部形状が若干異なります。
また、ボタンボルト(六角穴付きボタンボルト)は六角穴付ボルトより頭の高さが低くなっています。
ボタンボルト(六角穴付きボタンボルト)の場合使用する六角レンチは同じ呼び径の六角穴付ボルトより小さいのも特徴ですので六角レンチを準備する際には規格を確認することをお勧めします。
六角穴付きフランジボタンボルト

フランジボルトはその名称の特徴でもあるフランジと呼ばれる円錐形のつばがと頭部の凹みが特徴でJIS上の正式名称はフランジ付き六角ボルトと呼ばれています。
フランジボルトは規格上は1種と2種という種類がありますが現在使用されるフランジボルトはほとんどが2種になります。
フランジボルト2種
また、メーカー規格の中にはフランジの裏側に「セレート」と呼ばれる凹凸を付けている場合もあります。このセレートは締結時に部材側に食い込みゆるみ止めの効果を持たせることが目的です。
極低頭・低頭六角穴付きボルト
